浸透破壊・すべり破壊・越流破壊
もう二週間後に技術士試験が迫ってまいりました。
今頃、こんな勉強をしていて大丈夫か?といった声もありそうですが、ここから間に合わせていきます。最後の追い込みですね。
さて、今回から、防災について書いていきます。
まずは、ため池の堤体の破壊についてですが、昨今の豪雨により、ため池の被害が報告されています。多分、こういったものから出てくるのかなといったところもありますので、回答してみたいと思います。
問題
「ため池の堤体決壊のメカニズムについての破壊の種類を3つ挙げ、その特徴について述べるとともに、豪雨時のため池の防災減災対策について述べよ。」
(1)堤体決壊のメカニズムについての破壊の種類
メカニズムについては、厚真町ため池ハザードマップに詳しく書いていましたので、そちらを参照にすることと、農水省の防災ため池に関する取り組みからを参照にしました。
1.浸透破壊
浸透破壊はため池の貯水位が上昇した際に、堤体内部が劣化して、遮水機能が低下していると堤体内の水圧も貯水位と一緒に上昇することによって発生する破壊をいう。
また、透水層と難透水性土壌の間に水みち(パイピング)が形成されることによる破壊をパイピング破壊という。
2.すべり破壊
貯留している水や降雨の影響により、堤体内部の水分量が上昇することによって、堤体の法面の強度が低下し、法面部分がすべる破壊をいう。
3.越流破壊
豪雨などにより貯水位を超え、堤体を越流した水が法面を流れて浸食する破壊をいう。
(2)豪雨時のため池の防災減災の対策
実は、破壊の種類だけで1枚解答用紙が埋まるだろうと思っていましたが、まとめると半分程度しか埋まらないので急遽、追加しました。ため池の防災減災の対策は地震時と豪雨時についてありますが、昨今は豪雨災害が多いですのでそこだけクローズアップしています。例によって、農水省の「ため池の防災減災」を参照しました。
①洪水を安全に流下出来る規模の洪水吐への改修
②必要な遮水性を確保された堤体の改修
③緊急時に速やかに排水することが可能とする、取水設備や底樋を改修
④豪雨が予測される場合や非かんがい期には予め水位を下げておく(低水位管理や事前放流)ことにより、洪水を一時的に貯留し、ため池のみならず、下流域の洪水被害を低減する。
次は、どの回答するかは考えていませんが、ストマネか排水についての回答をやっておこうと思います。