水田かんがいの計画用水量を算定するための手法と技術的留意点
平成25年の過去問です。
この過去問は、私にとって水田かんがいを計画するにはどうするか?ということを理解しやすく、計画するってこういうことするんだと捉えやすいと思いました。
それでは、問題です。
問題
「水田かんがいの計画用水量を算定するための手法を説明するとともに、その算定に当たっての技術的留意点を述べよ。」
まず、この問題を解くには下記のようなフローが頭の中に出てくるといいと思います。
通常横書きされていることが多いですが、私は水田から施設までの手順と流れが理解しやすいので縦書きで末端が上で用水量を下にして覚えています。
1.水田かんがいの計画用水量の算定手法
①ほ場単位用水量
ほ場の減水深(蒸発散浸透量)と栽培管理用水量から算定する。
②純用水量
ほ場単位用水量から有効雨量を差し引く。この場合、有効雨量は一般的に日雨量5~80mmの80%を見込む。
③粗用水量
純用水量に施設管理用水量(送水損失水量など)を加えて算定する。
④水田かんがい用水量
粗用水量に地区内利用可能量(反復利用量など)を加えて算定する。
2.算定における技術的留意点
①蒸発散浸透量の変化
蒸発散浸透量は水稲の栽培ステージや栽培方式によって異なるため、地域の営農状況と方向性を見据えて算定する。
②浸透量における反復利用水量
ほ場の浸透水のうち、排水路にキャッチされるものは反復利用できるので把握することが必要である。
③用水の地域活用
用水は流雪等や防減災に活用できる可能性があることを踏まえて地域の特性を反映して計画する。
といったところでしょうか。
畑地かんがいについてはもう少し余裕が出てきたらやってみます。次は、畑地かんがい方式についてやってみます。3つ以上選択せよの方式に当てはまりやすいですので、問題にしやすいのではないかと思っています。