ストックマネジメント関連の用語(キーワード)
勉強を進めていくと、「これってなんだっけ?」ということが多くなってきます。特に想像出来ないものはなかなか理解できないといったことが私にはあります。
そこで、自分なりにキーワードをまとめておこうと思います。これは、前回の頭首工の機能保全の時に思いつきました。キーワードは手始めに機能保全の手引きから抜粋していきます。
ストックマネジメント
施設の管理段階から、機能診断を踏まえた対策の検討・実施とその後の評価、モニタリングまでをデータベースに蓄積された様々なデータを活用しつつ進めることにより、リスク管理を行いつつ施設の長寿命化とLCCの低減を図るための技術体系及び管理手法の総称。
アセットマネジメント
アセットマネジメントとは、一般的には金融資産や不動産などを管理・運用すること(広義のアセットマネジメント)を指す。近年では公共事業により造成された施設について、維持管理や補修などをどのように効率的に行うかといった技術体系及び管理手法の総称(狭義のアセットマネジメント)として使われている。
機能保全
全施設又は施設系の機能が失われたり、性能が低下することを抑制又は回復すること
長寿命化
施設の機能診断に基づく機能保全対策により残存の耐用年数を延伸する行為
ライフサイクルコスト(LCC)
施設の建設に要する経費に、供用期間中の運転、補修等の維持管理に要する経費及び廃棄に要する経費を合計した金額
機能保全コスト
施設を供用し、機能を要求する性能水準以上に保全するために必要となる建設工事費、補修・補強費等の経費の総額。
耐用年数(耐用期間)
施設の水利用性能、水理性能、構造性能が低下することなどにより、必要とされる機能が果たせなくなり、当該施設が供用できなくなるまでの期間として期待できる年数。
要求性能
施設が果たすべき機能や目的を達成するために必要とされる性能。
機能診断
機能診断調査と機能診断評価を合わせた概念。
機能診断調査
施設の機能の状態、劣化の過程及びその原因を把握するための調査。
機能診断評価
機能診断調査の結果を評価すること。
変状
初期欠陥、損傷、劣化を合わせたもの。
(具体的には、ひび割れ、剥離、欠損などの状態で、施設が健全な状態で本来期待されている機能や状況と比較して、異なっている状況を指す。)
劣化
立地や気象条件、使用状況(流水による浸食等)等に起因し、時間の経過とともに施設の性能低下をもたらす部材・構造等の変化。
初期欠陥
施設の計画・設計・施工に起因する欠陥。
コンクリートでは、施工不良等を含み、供用前又は供用後に発生する乾燥収縮によるひび割れ、豆板、コールドジョイントなど。
損傷
偶発的な外力に起因する欠陥。
時間の経過とともに施設の性能低下が起きたものでないもの。衝突や地震等に起因する欠陥。
機能保全計画
性能指標や健全度指標について管理水準を定め、それを維持するための中長期的な手法をとりまとめたもの。
機能保全対策
機能保全計画に基づく工事等のこと。
予防保全
当該施設に求められる性能が、管理水準以下に低下する前に、リスク管理を行いつつ、機能保全コストの低減、リスク軽減等の観点から、経済的に耐用年数の延伸を図る目的で実施する対策
事後保全
当該施設に求められる性能が、管理水準以下に低下した後に実施する対策
補修
主に施設の耐久性を回復又は向上させること。
補強
主に施設の構造的耐力を回復又は向上させること。
改修
失われた機能を補い、又は新たな機能を追加すること。
更新
施設又は設備を撤去し新しく置き換えること。なお、施設系全体を対象とした場合は、施設系を構成する全施設を更新する場合だけではなく、補修、補強等を包括して行うことも更新という。
劣化特性
機器・部材や部品等の故障の起こり方(劣化特性)は、一般的に経年劣化型、脆化型、突発型に分類され、それぞれの劣化特性に適応した保全の方式が設定できる。
重要度
設備機能の維持に対して影響度が大きい機器・部品等については、不具合の発生を極力回避するよう予防保全を適用して設備機能を確実に確保する一方、影響度の小さい機器・部品等については、事後保全を適用し、壊れるまで使うことで費用対効果を最大限に得ることを考慮している。
こうやって用語を並べていくと、例えば補修と改修に補強や更新って似たような言葉ですが、それぞれ意味が違うことが分かりました。少しすっきりしました。
次回は、過去問からキーワードを抜粋して、調べてみます。それは、択一問題に掲載されていたものも併せて探します。このくらいやって、次のステップに移っていくこととします。試験勉強できるのはあと10日ですので、追い込んで頑張ります!